『野性動物との接近遭遇②熊』

今回は最も危険で遭遇したく無い『熊』

家の直ぐ近くに熊が出てパトカーが巡回したり、近くの喫茶店で地元の方の話題もイノシシ、熊をどこかで見たとか動物避けの鈴を着けましたままお店に来たりと熊の話題には事かかない。

⬛その①

庄川支流の渓流を遡行中、対岸の木が風もないのに不自然に揺れ、良く見ると子熊が2頭登ってる‼
近くに母熊が居るのは間違い! 直ぐさま急な斜面を登り林道に上がった。
幸い母熊は此方に気づかず事なきを得た。

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『砂地にハッキリと残った熊の足跡…崩れて無いから新しい』

⬛その②

取材で新潟県のとある渓流に写真家の高野建三と入った。
順調にイワナ、ヤマメが釣れ快調に釣り上がる。
樹木が創るトンネルに絶好のポイントを発見し流れに張った蜘蛛の巣をフォルスキャストで切り、フライに着いた蜘蛛の巣を取ってると『熊!』後ろで建三さんが叫ぶ!
頭を上げると、今、切った蜘蛛巣、わずか4~5m先に熊!!!
『熊!』の声に熊も振り向き目が合ってしまった‼
暫く其のままの状態が続き、熊の頭が下がり後ろを向いたその時、咄嗟に『ワーア~‼』と大声を上げる‼
熊は足早に出てきたブッシュの中に消えた。時間にしたら僅かな時間に違い無いが やたら長く感じ、 正に血が凍る想いを体験する‼
『いゃ~ヤバかった‼』と笛を吹きながら直ぐさま此処を離れ林道に上がり『明日から、爆竹!爆竹!』と話しながら足早に車を目指した。

その③

三人で御母衣ダムに流入する尾上郷川に行った時だ。私と友人一人はバックフォーターに入り、一人は餌釣りでここから釣り上がって行った。
一時間位経過した頃、釣り上がった友人が、全身びしょ濡れ!折れた竿を握り絞めて戻ってきた…ただならぬ状況は理解し『どうした‼』『タバコくれ‼』と一服着ける手が震えなかなか火がつかない。
落ち着きを取り戻し話を聞けば『釣り上がってたら、小さな川原があるところで黒い犬が1匹出てきた…犬かと想い、釣りしてたらもう1匹…此処で犬じゃ無い‼熊!!』とバリバリと
枯れ木を踏む音がして親熊が彼に向かってきた‼
その先は殆ど覚えが無い…無我夢中で我々の所にたどり着いた…が事の顛末だ。
途中には深い澱み、流れが早く危険な箇所もあるが怪我も無く無事に戻ったのは奇蹟、何よりだった。
彼はこの熊遭遇の後、イノシシ遭遇も2回経験し 渓流釣りを断念してしまった‼
先日、久しぶりに会ったら『まだ渓流釣りをしてるか?』と聞かれ『現役バリバリ』と答えると『ま、お前はそんなの平気だからな~』と言われてしまった。
野生動物に平気なのはターザン位だ。野生動物遭遇は枚挙にいとまが無い。熊、イノシシ、カモシカ、ニホンジカ、サルとの遭遇は昔と比べると確実に多くなってる。原因は色々あるが
遭遇を避けるには
⬛単独入渓は避ける。
⬛その地域の熊情報を漁協、役場で集める。
⬛最低限の動物避け、鈴、笛を持ち歩く。
⬛特に見通しの悪い場所では周りの気配、物音に常に気を配る。
⬛渓流の足跡にも気を配る。
⬛不幸にして遭遇したら
パニックにならず冷静になり背中を見せて逃げるのは危険。
基本的に怖がり、小心者なのでヤバい‼と思えば直ぐに逃げかえってくる。
『君子、危うきに近寄らず…』だが危うきに近寄らないと良い魚は釣れないし熊は怖いし困ったもんだ。
参考になれば、時には渓流釣りのヤバイ体験も時々紹介したい。

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飛騨市ではこんな熊注意の看板が山間の道路に立てられている。 (熊のイラストが可愛過ぎる?) 看板は熊の多さを象徴してる。

 

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